
元旦に嫁が新聞の宝くじ欄を見ながらギャッと悲鳴を、あるいは踏み潰されたような声を上げる。一瞬何があったのか?何事か?嫁を見ると、当たっているかも知れないと言う。俺の頭には三億円が浮かぶ、まっ、まさか、本当か?自分の顔がひきつりつつも嬉しそうな、鏡を見なくてもわかる表情をしているのがわかる。それでいくら当たったんだ?嫁はがっかりした顔で言う、ハズレてた、三番違いで。なっ、何だと、ちょっと見せて見ろ、老眼鏡をかけ新聞を見る。何処だ、此処よ、一等の組み違い番号だ。よく見て見ると191720、一等は191717である。惜しい、十枚連番の中の一枚だ、と言う事は?当たりだ、しかし、待てよ、下の連番か上の連番か?嫁は言う番号が増えてるのよ、離れていってるじゃないか、がっかりだ。ちなみに、いくらなんだ当たりは?組み違い番号だから十万円かな、お前は十万円であんな声を上げたのか、だって十万円だって当たるの大変なんだから、確かにそうだが、残念だ。この宝くじ、年末に親しくしているスタッフが還暦祝いに夢をくれた中の一枚だ。当たっていればみんなでドンチャン騒ぎの予定だったが残念だ。しかし、惜しいな、何回も新聞と宝くじを見比べていると嫁がいつまで見てるの、番号が変わる訳じゃないのに、そうだ、未練たらしいな。二日、おふくろのところへ、お年玉を上げ新年の挨拶を、ケビンにもおめでとう。目に目やにが着いている、取ってやろうとした瞬間がぶりと噛まれた。正月そうそう噛まれるなんてドヂもいいところだ、宝くじと噛まれた事が反対だったら最高の正月だったのに。今年も前途多難、こりゃ引き締めて行かんとな、そんな正月でした。
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